ページタイトル:バッコスギ 当サイトのシンボル

画像:バッコスギ(幹と並ぶ)

画像:バッコスギ

画像:諏訪山林道
 バッコスギに至る諏訪山林道
名称 バッコスギ
名称の典拠 天然記念物指定名称(注1)
樹種 スギ
樹高 38m(注2)
目通り幹囲 7.4m(注2)
推定樹齢 300年以上(注2)
所在地の地名 秋田市大仙市土川(注3)
 〃 3次メッシュコード 5940−23−97
 〃 緯度・経度 北緯39度35分06.3秒
           東経140度27分37.0秒
大仙市指定天然記念物(1990年6月12日指定)
撮影年月日 2009年8月25日

注1)西仙北町教育委員会が設置した標柱では「ばっこスギ」と半分ひらがな
注2)環境庁編「日本の巨樹・巨木林 北海道・東北版」による
注3)2005年3月22日、1市6町1村が大合併して大仙市誕生。旧行政区は仙北郡西仙北町





 雄物川の支流の一つ、心像川(こころやりがわ)沿いの道を上流に向かうと、心像会館前バス停の近くに、諏訪山林道の入口がある。
 そこから林道を小又川沿いに遡ること2.2km、広い駐車場に出る。左下図でお分かりのように、林道は全線未舗装路で、中央の草が伸びて車の腹を擦る。場所によっては、横から伸びた灌木の小枝が側面にあたることもある。それが気になる方は、草木が伸びる前の春先に訪問されるのが良いだろう。
 道はほぼ平坦路で、私が訪ねたときは、未舗装とはいえ、路面の状態は悪くなかった。
 駐車場のすぐ先で、道は二股に分岐する。バッコスギは、左の道。よく見ると、もう先の方に見えている。
 単幹でないのが残念だが、堂々たる体躯の大杉で、周囲に植林された新参者とは、まるで異なる雰囲気を纏っている。注連縄は掛かっていないが、今日まで残されてきたのは、林業者の心に、畏れ敬う気持ちが働いたためと思われる。
 ところで、バッコスギとはどんな意味だろう。名の由来について、インターネットで調べてみたところ、國學院大學民俗学研究会が採録して昭和34年(1959)に発表した話が見つかった。以下に概略を紹介しよう。
 旧暦2月9日は、山の神様の日で、その日は入山禁止の掟があった。ある男が掟を破って炭焼きをし、帰宅しようとすると、ひと足先に家に帰ったはずのバッコ(末娘)が前を歩いている。名を呼んでも振り向かないので、歩を速めたが、さっぱり追いつけない。鉤掛けの大杉のところまで来たら、突然姿が見えなくなった。不思議に思いつつ家に帰ると、末娘は家で父の帰りを待っていた。以来、鉤掛けの大杉をバッコスギと呼ぶようになったのだという。 
 
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