ページタイトル(大船神社の弁慶杉) サイトのシンボル

画像:大船神社の弁慶杉_1

画像:大船神社の弁慶杉_2

画像:大船神社の弁慶杉(幹と並ぶ)
名称 大船神社の弁慶杉
    (おおぶねじんじゃのべんけいすぎ)
名称の典拠 現地の標柱(注1)
樹種 スギ
樹高 40m(注2)
目通り幹囲 13.6m(注2)
推定樹齢 伝承770年(注3)
所在地の地名 岐阜県恵那市上矢作町(高井戸)(注4)
 
〃 3次メッシュコード 5237−74−73
 
〃 緯度・経度 北緯35度18分58.0秒
           東経137度32分10.1秒
岐阜県指定天然記念物(1959年3月10日指定)
撮影年月日 2005年3月12日

注1)上矢作町教育委員会が設置(設置年月不詳)(注4)
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 東海版」による
注3)同上。ただし、同書の刊行年より10年と少し経ていることから、同書のデータに10年を加えた
注4)平成16年(2004)10月25日、恵那市に合併。旧行政区は恵那郡上矢作町





 旧上矢作町役場から、直線距離にして東北東約4kmほどの位置に大船山(標高1159m)がある。神社は500mほど手前、標高およそ1010mのところ。その昔は旧役場近くから稜線に沿って、延長6kmの参道を歩いて登ったが、今は神社のすぐ下まで自動車道路が切られている。
 平凡社「岐阜県の地名」によれば、大船神社の前身は勝岳山大船寺なる寺院で、天平神護年間(765〜67)、奈良東大寺初代別当良弁(ろうべん)が開いたと伝える古刹であった。修験系の寺だったようで、明治の神仏分離令により、山中の六社権現が残って大船神社となった。
 社殿に向かって左手、等高線に沿った小道の先に弁慶杉が立っている。樹勢はあまり良くない。
 案内板によれば、上記良弁僧正(689〜773)の弟子弁慶が植えたとする説があるらしい。詳しくは記さないが、良弁と大杉には切っても切れぬ因縁がある(興味のある方は「良弁杉」のキーワードで調べてみて下さい)。具体的にはなにも確証はないのだが、私にはこの伝承は遠く良弁杉伝承と呼応しているように思われる。
 また、義経主従が奥州に落ちる際、武蔵坊弁慶が杉の小枝を折って、「願いむなしからずんば、この枝生い栄えよ」と地に挿したのがこの大杉だとする説もあるようだ(これも案内板による)。
 いずれの説も大杉の偉容を語るには十分である。
 旧環境庁が1991年に刊行した「日本の巨樹・巨木林」によれば、石徹白のスギに次いで岐阜県第2位の幹囲を有することになっているが、見た感じ、残念ながら13.6mまではなさそうに思われた。

※神奈川県にお住まいのSさんからいただいた写真によると、最近になって、枝分かれ部分より上が折れてしまったようだ(情報提供に感謝)。幹内部の空洞がこの高さまで及び、横からの力に耐えきれなかったのだろうと思われる。残念。(2018.09.25追記)
 
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