ページタイトル:大中寺のスギ 当サイトのシンボル

画像:大中寺のスギ

画像:大中寺のスギ(全景)
名称 大中寺のスギ (だいちゅうじのすぎ)
名称の典拠 なし
樹種 スギ
樹高 35m(注1) 今はご覧の通り(下図)
目通り幹囲 5.0m(注1)
推定樹齢 300年以上(注2)
所在地の地名 栃木県栃木市大平町西山田(注3)
 〃 3次メッシュコード 5439−45−25
 〃 緯度・経度 北緯36度21分32.1秒
           東経139度41分20.5秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2013年2月22日

注1)環境省巨樹データベース(2000年フォローアップ調査)による
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 関東版(T)」による
注3)2010年3月29日、栃木市に合併。旧行政区は下都賀郡大平町





 県立自然公園となっている太平山(340m)の南麓に、曹洞宗の名刹大中寺がある。
 さまざまな資料を調べてみると、平安末期に開かれた真言宗の寺が衰退、延徳元年(1489)、曹洞宗寺院として再興された。開山は快庵妙慶(かいあんみょうけい)禅師。6世快叟良慶が謙信の叔父だったことから、上杉家からの伽藍寄進の記録もあるようだ。上杉謙信と北条氏康が争った際には、ここ大中寺において和議が結ばれたという(永禄11年(1568))。徳川氏からも信任を得ること厚く、関東における曹洞宗の僧録職を命じられ、その名声は「関三刹」と称せられた。
 さすがに往年の輝きは無いまでも、今日においても、境内の佇まいはなかなかのものである。
 杉木立に囲まれた広い参道を進む。幅は4〜5mもあろうか。両側にはアジサイが植えられている。訪ねた2月は、枯れた茎が白々と陽光に光るのみだったが。
 大きな杉は山門近くに集っている。
 最も近い位置に、枯れて幹を失ったスギがある。どうやらこれが最大木だったようだ。ちょっと残念。
 1988年の旧環境庁調査では、境内の巨木数は推定80本。スギのほか、ヒノキも混じる。際立つ大物はないが、なかなかの森である。
 大杉たちは「呑補の杉」と呼ばれているらしい。天正3年(1575)に寺を再興した7世天嶺呑補(てんれいどんぽ)が植えたと伝えられているのだろう。
 目当ての大杉は死んでしまっていたが、静かな環境に、しばし時の流れを思い、満たされた気持ちは得ることができた。
 
ボタン:県の巨木リストに戻る ボタン:トップページに戻る