ページタイトル:大善寺のフジ 当サイトのシンボルマーク

画像:大善寺のフジ 名称 大善寺のフジ (だいぜんじのふじ)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 フジ
樹高 −
目通り幹囲 2mほか(注2) 根回り
推定樹齢 不明
所在地の地名 福島県郡山市田村町大善寺字宿
 〃 3次メッシュコード 5640−03−22
 〃 緯度・経度 北緯37度21分29.8秒
           東経140度24分06.8秒(注3)
福島県指定天然記念物(1956年9月4日指定)
撮影年月日 2020年8月26日

注1)福島県教育委員会が設置(設置年月不詳)。天然記念物指定名称もこれに同じ
注2)上記案内板による
注3)これは左図のフジ(拝殿の東方にある)の位置





 田村町大善寺には、字舘(たて)に大善寺というお寺もあって紛らわしいが、樹名に言う大善寺は地名であって、お寺とは無関係。
 谷田川(やだがわ)右岸、国指定史跡大安場古墳(おおやすばこふん)から北西に約300m。2本の生活道路が丁字形に交わるところに稲荷神社(注4)があり、境内のフジ3株が福島県から文化財(天然記念物)指定を受けている。
 3株のうち、正面から見て右奥の株が最も荒々しく奔放な姿をしているように思われた。それが左図のフジである。蔓(幹)の太さで言えば、境内の前面でケヤキ巨木に絡むフジも大きい。3番目の株は境内の東縁近く。案内板に『拝殿の東隅にはもっと大きなものがあったが、昭和二十二年(1947)、主木の杉が倒れ、樹勢がおとろえ、今は細幹を残すだけになった』とあるのがこの株なのだろうか。今はもじゃもじゃと細い蔓が何本も出ているだけ。
 ところで、郡山市観光協会のウェブサイトをはじめ、ヤマフジと紹介しているサイトも多いが、正しくはヤマフジでなくフジ(ノダフジ)である。
 案内板の説明に『大善寺のフジは、やまフジの巨樹として地方にはまれにみるものである』と書かれているのが誤解の元ではあるまいか。「ヤマフジ」でなく「やまフジ」と書かれていることから、樹種としてのヤマフジだというのでなく、植栽されたフジでなく自生のフジだと言いたいのだと思うが、誤解を招く記述であることは否めないだろう。
 いずれも野性味たっぷりの、印象的なフジたちである。

注4)フジは白幡神社の所有とされているので、この稲荷神社は白幡神社の境外末社なのだろう。なお、その名称について、上記案内板では「大藤稲荷神社」としているが、社殿に掲げられた社号額には「奥州 藤稲荷神社」とあった
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