ページタイトル:上美生のカシワ 当サイトのシンボルマーク

画像:上美生のカシワ 名称 上美生のカシワ (かみびせいのかしわ)
名称の典拠 「21世紀十勝の名木100選」(注1)
樹種 カシワ
樹高 20m(注2)
目通り幹囲 3.5m(注3)
推定樹齢 110年以上(注4)
所在地の地名 北海道河西郡芽室町上美生
 〃 3次メッシュコード 6442−17−66
 〃 緯度・経度 北緯42度48分16.0秒
           東経142度57分17.1秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2019年6月12日

注1)十勝毎日新聞社が2006年3月25日に刊行
注2)まったくの目分量
注3)地表面から1.3mの高さにおける幹囲を実測
注4)明治42年(1909)の小学校移設前からあったとのことから





 JR根室本線芽室(めむろ)駅の南から、南西の方角に向かって道道55号(清水大樹線)が延びる。いかにも北海道の道らしく、長い直線部分をいくつか繋ぎながら14kmほど走ったところで、左に大きく回り、美生川(びせいがわ)を渡って、今度は南東に向かう。その大きく転回する場所が上美生である。
 現在、上美生には小学校があるが、昭和58年(1983)の学校統合まで、今の場所ではなく、道を挟んで100mほど北にあったらしい。
 現在、旧地は芝生公園のようになっていて、その周縁部に左図のカシワが立つ。
 傍らに上美生小中学校同窓会が設置した「懐風樹」と題した記念碑代わりの案内板があった。
 それによれば、この辺りはカシワ巨木が群生する原始林だったらしい。開拓が始まって6年後、ここに小学校を移設するとき、『父祖の慧眼によって』、この1本のみが残されたという。(「十勝の名木」は、(もとからここにあったのでなく)原始林から移植したとしている)
 残されたカシワには、児童を応援する開校記念樹という意味もあったかも知れないが、私にはむしろ、北海道各地に見られる開拓記念樹と同様に、先人の努力への感謝を忘れるなという願いが込められているように思われた。
 学校がこの場所を去るにあたり、記念碑まで作ってもらったのだから、カシワは卒業生にとっての心の拠り所の一つであったに違いない。
 案内板の文章は、『願わくば樹霊の厳と慈をもって地域と卒業生の未来に加護あらんことを』と結ばれていた。
ボタン:北海道の巨木リストに戻る ボタン:トップページに戻る