ページタイトル:香取神宮のスダジイ ロゴ:人里の巨木たち

画像:香取神宮のスダジイ 名称 香取神宮のスダジイ
    (かとりじんぐうのすだじい)
名称の典拠 なし
樹種 スダジイ
樹高 18m(注1)
目通り幹囲 5.5m(注1)
推定樹齢 不明
所在地の地名 千葉県香取市香取(注2)
 〃 3次メッシュコード 5340−64−52
 〃 緯度・経度 北緯35度53分08.2秒
           東経140度31分43.1秒
千葉県指定天然記念物(1974年3月19日、「香取神宮の森」として境内林全体を一括指定)
撮影年月日 2014年5月12日

注1)環境省巨樹データベース(2000年フォローアップ調査)による
注2)2006年3月27日、1市3町が合併して香取市誕生。旧行政区は佐原市(さわらし)





 香取神宮総門の先、楼門の手前、手水舎の近くに立つスダジイ。
 近くに「木母杉」と記した案内板がある。
 ここにはかつて、4丈5尺余(13.5m余)の大杉があったらしい。貞享元年(1684)、徳川光圀が参拝の際にこの大杉を見て、案内板の言葉を借りれば、「宮地の数多(あまた)の杉の母であろう」と「木母杉」と名付けたのだという。
 いったいどう読むのだろう? 教養ある武士の命名なら、訓読みということはなかろう。「もくぼさん」とでも読むのだろうか。(あるいは「もくもせん」?)
 文字順はこれでよいのだろうか? スギたちの母という意味なら「母杉木」(「杉母木」)あるいは単に「母杉」でよいのでないか。「木母杉」の字面からは、スギの母でなく、境内の木々たちの母なる杉という印象を受けるのだが・・・。
 漢文の素養が怪しい理科系人間にとって、十分に悩まされる「木母杉」である。(もっとしっかり漢文を勉強しておけばよかった)
 とにかく、今、「木母杉」はなく、樹幹の一部だった部分のみ残されている。そして木母杉が立地していた、まさにその場所に、写真のスダジイが立っている。
 同じ案内板には、このスダジイが木母杉に寄生していたともある。幹に出来た洞に小動物が運んだドングリが芽ばえたのだろうか。
 光圀公も、杉の幹から出るシイの小枝を目にしたかも知れない。
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