ページタイトル:古寺尾のウラジロガシ ロゴ:人里の巨木たち

画像:古寺尾のウラジロガシ(幹と並ぶ)

画像:古寺尾のウラジロガシ(全景)
名称 古寺尾のウラジロガシ (こでらおのうらじろがし)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 ウラジロガシ
樹高 22m(注2)
目通り幹囲 7.3m(注2)
推定樹齢 800年(注2)
所在地の地名 広島県山県郡北広島町加計(注3)
 〃 3次メッシュコード 5132−72−26
 〃 緯度・経度 北緯34度36分20秒
           東経132度20分02秒
北広島町指定天然記念物(2002年7月5日指定)
撮影年月日 2015年3月15日

注1)合併前の旧加計町教育委員会が設置(設置年月不詳)。天然記念物指定名称もこれに同じ
注2)この木は環境省巨樹データベースから洩れている。これらのデータは上記案内板による
注3)2004年10月1日、山県郡内の2町1村が合併して安芸太田町誕生。旧行政区は山県郡加計町(やまがたぐんかけちょう)





 旧加計町中心部の南西に、百々山(どうどうやま、標高559m)が聳えている。標記のウラジロガシは、その東斜面、標高470mほどの地点。
 訪問時現在、地理院地図には道が描かれていないが、細いながらも、そこまでちゃんと道がある。
 国道191号(バイパスでない方。加計街道)のトンネル北口から、百々山北麓に沿って、丁川(よおろがわ)地区を通り抜け、舗装路を東に向かう。
 この道は東から西に流れる川(名称は知らない)を三度渡るのだが、その二つ目の橋の手前が広くなっているので、そこに車を置き、狩猟者の誤射を防ぐため赤いベストを羽織って、歩き始める。(百々山に限らず、春先の山に入る時は、よく目立つ服装をすることにしている)
 その橋のすぐ先、右手に幅2mほどの土道がある。これがウラジロガシに至る道だ。(自動車不可)
 休まず、せっせと汗をかいて、登り20分強。右手に古い石垣が現れる。そこで、右折。細い山道(ほぼ水平道)に入る。
 突き当たりに小屋が一つあり、その右手奥、斜面下方にこのウラジロガシが立っている。
 ただし、途中、一つも案内表示がないので、わかりにくいかも知れない。
 右折の目印となる石垣は、かつての集落跡である。
 石垣を築いて作った平面の一つ一つに、建物が建てられていたと思われる。小さな集落だったが、ここに暮らす人々は、大きな家族のようにみな肩を寄せ合って、苦楽を共に生活してきたと想像する。
 集落跡に至るまでの登り道も、路肩が崩れぬよう、ところどころ石垣で守られていた。多分、ここに住む方々が力を合わせて保全してこられたのだろう。
 しかし、不便の我慢も、ついに限界に達した。昭和38年(1963)の大雪(いわゆる「サンパチ豪雪」)を機に、ここを離れる決断が下されたようである。
 従って、このあたりは私有地なのである。ウラジロガシも私有物である。
 集落の遺産を公開して下さっていることに感謝するとともに、訪ねる時は環境を損なわぬよう注意したい。
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