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画像:光前寺のスギ

画像:光前寺のスギ(幹と並ぶ)

画像:光前寺三重塔
 光前寺三重塔(長野県宝)
名称 光前寺のスギ (こうぜんじのすぎ)
名称の典拠 なし (私が勝手に命名)
樹種 スギ
樹高 36m(注1)
目通り幹囲 6.3m(注1)
推定樹齢 300年以上(注1)
所在地の地名 長野県駒ヶ根市赤穂北割
 
〃 3次メッシュコード 5337−47−71
 
〃 緯度・経度 北緯35度44分06秒
           東経137度53分45秒
天然記念物指定等 なし
撮影年月日 2004年1月31日

注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 甲信越・北陸版」による





 木曽駒ヶ岳(2956m)東麓に天台宗の名刹光前寺がある。長野県下では善光寺に次いでNo.2と称するだけあって、境内・伽藍・環境とも、なかなかのものだ。
 寺伝によれば貞観2年(860)、慈覚大師円仁の弟子本聖が開いたという。古記録を失って、その後の経緯はよくわかっていないらしいが、戦国期・江戸期を通じて保護を受け、繁栄を続けた。現在の伽藍配置を含めた庭園・森林など約2万坪の境内全域が国の名勝に指定されている。
 光前寺は早太郎伝説の寺としても知られる。
 早太郎はイヌの名である。人身御供を攫う怪物が早太郎を恐れていることを知った旅の僧が、早太郎を借り受けた。早太郎は見事怪物を退治したが、自らも深手を負って息絶えた。およそそんな内容である。詳しくは光前寺のホームページをご覧あれ(そもそも怪物の正体からして、ヒヒだとも老狸だとも言い、細部の伝承には異説があるようだが)。本堂と三重塔の間に、その早太郎の墓がある。
 普段は参詣者で賑わう光前寺だが、さすがに冬の早朝ともあれば、人影はほとんどない。
 夏にはヒカリゴケが見られる牛蒡積みの石垣の参道を歩く。両側のスギはみな立派だ。樹勢も良さそうだ。
 経堂の横に並んでいる3本のスギが、なかでは一番太そうだ。3本とも甲乙つけがたい。幹が高い位置までまっすぐ立ち上がり、上部で細い枝をたくさん開いている。
 早朝の低い太陽が、樹冠部だけ照らしている。赤みがかった天上の明るい光と、地面の雪が発する凛とした透明な光。朝のいい時間をすごさせてもらった。
 
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