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画像:茂林寺のサワラ(幹と並ぶ)

画像:茂林寺山門

画像:茂林寺のサワラ
名称 茂林寺のサワラ (もりんじのさわら)
名称の典拠 なし
樹種 サワラ
樹高 27m(注1)
目通り幹囲 5.3m(注1)
推定樹齢 伝承290年(注2)
所在地の地名 群馬県館林市堀工町(ほりくちょう)
 
〃 3次メッシュコード 5439−24−62
 
〃 緯度・経度 北緯36度13分27.5秒
           東経139度31分52.8秒
天然記念物指定等 なし
撮影年月日 2004年12月19日

注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 関東版(T)」による
注2)同上。ただし、1991年刊行の同書では280年とされていたが、撮影時はそれから10年少し経ていることから10年を加算した





 館林の茂林寺は、「ぶんぶく茶釜」で知られる禅刹。
 おとぎ話としての「ぶんぶく茶釜」は、タヌキが茶釜に化ける話で、茶釜の胴から、頭や尻尾、手足が出ている姿がお馴染みである。
 茂林寺に伝わる話はちょっと違う。
 応永33年(1426)、茂林寺開山大林正通禅師に随行して来た守鶴という僧がいた。守鶴はたいそうな長寿で、10世天南和尚まで、161年の長きにわたって代々の住職に仕えた。
 元亀元年(1570)の夏、7世月舟和尚が千人法会を催すことになったが、千人もの僧をもてなす茶釜の準備ができず、困っていた。すると、守鶴はどこからか茶釜を見つけてきて差し出したが、これが汲めども尽きぬ不思議な茶釜であった。守鶴自ら名付けた茶釜の名が「分福茶釜」。「ぶんぶく」は湯のたぎる音ではなく、福を分かつということらしい。(伝承の「分福茶釜」は茂林寺で拝観可)
 茶釜の話が長くなってしまったが、その守鶴を神格化して祀っているのが守鶴堂である。
 標記の大サワラは、山門と本堂の間、守鶴堂の斜め前に立っている。守鶴に比べればサワラはずっと後輩だが、雄姿を眺めていると、サワラに守鶴の意志が乗り移って、今も寺を守っているように思えてくる。
 ところで、南足柄市最乗寺の道了といい、この守鶴といい、曹洞宗寺院には、開山にまつわる超能力者が登場することがある。彼の寺では、それは天狗であり、ここでは大狸だったということなのだろう。
 
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