ページタイトル:西郷の夫婦桜 当サイトのシンボルマーク

画像:西郷の夫婦桜_1


画像:西郷の夫婦桜_2
 これはシダレザクラ(婦)の方
名称 西郷の夫婦桜 (にしごうのめおとざくら)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 エドヒガン
樹高 11m/13m(注2)
目通り幹囲 5.3m/3.5m(注2)
推定樹齢 750〜800年(注2)
所在地の地名 福島県福島市松川町字竹ノ内
 〃 3次メッシュコード 5640−33−86
 〃 緯度・経度 北緯37度39分14.3秒
           東経140度26分49.8秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2021年4月6日

注1)2014年に、「松川・町づくり委員会21」と「西郷の夫婦桜まもる会」が連名で設置
注2)上記案内板による。なお前者が女(婦)、後者が男(夫)とされる桜のデータ





 東北自動車道福島松川パーキング・エリア(スマート・インターチェンジも付属)の南方約900m。阿武隈川(あぶくまがわ)支流水原川(みずはらがわ)の右岸に竹ノ内集落があり、生活道路が十文字に交わる交差点の東に狐水稲荷神社が鎮座する。
 境内に大桜が2本。1本はシダレザクラで、もう1本は枝垂れていない。枝垂れている方を女、枝垂れない方を男とみなして、地元では夫婦桜と呼んでいるようだ。
 案内板に夫婦桜の由来が載っていた。
 文治5年(1189)、源頼朝による奥州征伐の折、岩代国最初の難関が宿地千軒の大集落を通過することであった。ここを無事通過できた頼朝軍は、宿地の北西に鎮座する狐水稲荷にその礼を込めて、境内南にシダレザクラ、北にエドヒガンを夫婦に見たてて植えたとのこと。
 今は年老いた夫婦だが、伝承が正しければ、まだ稚樹の時代から夫婦となることを定められていたわけだ。ずいぶん長い間、仲睦まじく生きてきた。
 夫婦ともかなりの深手を負った姿である。生きてきた長い年月が偲ばれる。
 でも、花は十分に美しい。特にシダレザクラの方は花色も濃いめで、まだ恥じらいがちな乙女のように若々しく美しい花をつける。
 訪ねたのは平日の朝7時過ぎ。桜見学者は私一人だけ。写真を撮っていると、中学生らしい子が明るい声で挨拶してきた。登校途上のようだ。
 気持ちの良い一日の始まり、そして今回の桜探訪旅行の始まりとなった。
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