ページタイトル:落河内のカツラ 当サイトのシンボル

画像:落河内のカツラ(幹と並ぶ)

画像:落河内のカツラ

画像:落河内のカツラ周辺の樹林
名称 落河内のカツラ (おちがこうちのかつら)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 カツラ
樹高 30m(注2)
目通り幹囲 12.9m(注2)
推定樹齢 300年以上(注2)
所在地の地名 鳥取県鳥取市河原町北村(落河内)(注3)
 〃 3次メッシュコード 5334−00−67
 〃 緯度・経度 北緯35度23分15.3秒
           東経134度05分23.0秒
鳥取県指定天然記念物(1973年3月30日指定)
撮影年月日 2010年9月24日


注1)1990年9月に鳥取県教育委員会が設置
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 中国・四国版」による
注3)2004年11月1日、鳥取市に合併。旧行政区は八頭郡河原町





 西から流れてきた曳田川が、河原中学校の1kmほど南で千代川(せんだいがわ)に合流する。そのあたりから、曳田川の上流に向かって県道196号を西に向かう。
 県道終点の集落名は杣小屋(そまごや)。かつて、杣人(そまびと)たちが住み着いた地だったのだろう。
 杣人とは、木樵(きこり)のこと。山から木を伐りだして生計を立てる人のことである。今日流では林業従事者と呼ぶのだろう。
 余談だが、杣人や木樵の名を発音するときは、一種の尊敬に近い気持ちが伴うように思う。感情を排した、無味乾燥でのっぺらぼうな表現には、どうも馴染めない。私だけの感想かも知れないが。
 それはともかく、この地域は、昔から林業が盛んな地であったようだ。この「落河内のカツラ」周辺の人工林も、手入れが行き届いている(左下図)。
 ところで、県道を終点の杣小屋まで行ってしまっては行き過ぎ。1.5kmほど手前で、「緑資源幹線林道」に右折する。分岐点にある大きな案内表示には「三朝温泉」とある。三朝まで通じているのだろうか。
 林道と言っても、普通の林道とは大違い。全線を走破したわけではないが、少なくともカツラまでは、大型バス同士でもすれ違えるだけの道幅を備えた舗装道路である。
 大カツラは、林道のすぐ左脇。樹林内にあるため、近づくまで、姿は見えない。
 多くのカツラの例に漏れず、根元を小さな渓流が流れている。雨上がりだったこともあって、どことなくしっとりとした環境。
 外側の幹が、水平に近い角度で、横向きに伸びている。そのうちの1本は、渓流を横切り、林道まで届いていたようだが、これは枯れてしまった。
 ほかにも枯れた幹が地面に横たわっている。このまま朽ちるに任せるのだろう。これが山林に立つ木の本来の姿だ。
 幹に立派な注連縄が巻かれている。山の神の依代(よりしろ)として、杣人たちの信仰対象でもあったのだろうか。
 
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