ページタイトル:円通寺のイチョウ サイトのシンボル

画像:円通寺のイチョウ_1 名称 円通寺のイチョウ
    (えんつうじのいちょう)
名称の典拠 なし
樹種 イチョウ
樹高 30m(注1)
目通り幹囲 8.0m(注1)
推定樹齢 300年以上(注1)
所在地の地名 大分県大分市広内
 〃 3次メッシュコード
        4931−55−97
 〃 緯度・経度
        北緯33度09分41.6秒
        東経131度43分17.9秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2010年3月25日
画像:円通寺のイチョウ_2

画像:円通寺のイチョウ_3
注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 九州・沖縄版」による





 大分市と臼杵市を結ぶ県道21号(大分臼杵線)は九六位峠(くろくいとうげ)で市境を越える。そこから直線距離で約1km南西方向に九六位山(標高452m)があり、その南に天台宗九六位山円通寺がある。東九州自動車道九六位トンネルのほぼ真上にあたる位置だ。

画像:円通寺のイチョウ_4

 円通寺縁起によれば、聖徳太子(574〜622?)の時代、百済から来朝した日羅上人が豊後国古国府の岩屋寺(後の円寿寺)を開くとき、東方の峰に慶雲がたなびくのを見て、そこに向かった。中腹に至って、生い茂る老樹に難儀していると、九匹の鹿猪が数多(あまた)の鹿猪を率いて来て、一斉に峰をめがけて駆け上った。その後には一条の道が開け、日羅上人は容易に山頂に立つことが出来た。歓んだ上人はここで千手観音像を刻み、一宇を建立して九鹿猪山(くろくいざん)円通寺と名付けた。(「九鹿猪」が「九六位」と改められたのは寛文8年=1632のことという)
 参道の途中に立つこのイチョウも、日羅上人の手植えとされている。
 イチョウは自然のままに生長し、そして朽ちたという感じで、勢いと衰えが同居している姿である。周辺が薄暗いこともあって、葉のない3月、野性に満ちたイチョウの姿からは、少々おどろおどろしい印象も受ける。
 すらっとした優等生とは異なる、こんな姿もまた良いものだ。
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