ページタイトル:佐須峠の御境杉 当サイトのシンボルマーク

画像:佐須峠の御境杉

画像:佐須峠の御境杉(案内表示)
名称 佐須峠の御境杉
    (さすとうげのおさかいすぎ)
名称の典拠 なし(注1)
樹種 スギ
樹高 32m(注2)
目通り幹囲 8.8m(注2)
推定樹齢 伝承400年以上(注3)
所在地の地名 岩手県釜石市平田(へいた)(佐須)
 〃 3次メッシュコード 5841−67−74
 〃 緯度・経度 北緯39度13分46秒
           東経141度55分19秒
釜石市指定天然記念物(2004年1月27日指定)
撮影年月日 2017年5月13日

注1)天然記念物指定名称は「峠のスギ」。釜石市教育委員会が2004年3月に設置した案内板は「御境スギ」という地元呼称を伝えているので、地名と合わせ、このように呼ばせてもらうことにした
注2)環境省巨樹データベース(2000年フォローアップ調査)による
注3)上記案内板による





 釜石湾の南に尾崎(おさき)半島が横たわる。
 半島に聳える鷹巣山(342m)の西、釜石湾側には尾崎白浜、唐丹(とうに)湾側には佐須と、二つの集落が南北に1kmほど離れて並び、それら2集落を佐須峠の峠道が結ぶ。左上図の大杉はまさしくその峠に立っている。
 ただし、現在の道は稜線部をトンネルで抜けていて、かつての峠とは少し標高差がある。むしろ、そのあたりを通過する県道249号(桜峠平田線)からアプローチする方が簡単に行ける。(県道は尾崎白浜も佐須も通らない)
 県道からだと、ほぼ水平な山道を約100m歩くだけ。県道脇には左下図の案内表示も出ている。
 路傍の駐車スペースに車を置き、、雨の山道を歩いて行くと、峠道を挟んで一対の大杉が立っていた。
 近づいて見てびっくり。なんと樹皮が焦げている。
 私が訪ねる5日前、2017年5月8日正午頃、この付近(釜石市平田地区)の山林で山火事が起きた。あいにくの強風に煽られて次々に燃え広がり、延焼を食い止めることが出来たのは5月11日。前日に雨が降ったことが幸いしたのだ。しかし、延焼範囲が広く、あちこちでくすぶり続け、鎮圧宣言が出されたのは5月15日。出火から1週間を経ていた。私が訪ねたのは鎮圧宣言より前だったわけだ。
 山火事が続いているのはテレビのニュースで知っていた。しかしこの県道が通行止めだったわけでなく、煙が見えたわけでもなかったので、のほほんと訪ねたのだが、この大杉も被害に遭っていたのだ。
 こんなことがあるとは…。
 不幸中の幸いで、傷は浅そうに見えた。この火事で大杉の生命が尽きることはなさそうに思われる。
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