ページタイトル:千福のスダジイ 当サイトのシンボルマーク

画像:千福のスダジイ 名称 千福のスダジイ (せんぷくのすだじい)
名称の典拠 なし
樹種 スダジイ
樹高 15m(注1)
目通り幹囲 10.5m(注1)
推定樹齢 300年以上(注1)
所在地の地名 静岡県裾野市千福
 〃 3次メッシュコード 5238−67−22
 〃 緯度・経度 北緯35度11分16.2秒
           東経138度54分06.9秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2020年2月2日

注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 東海版」による





 JR御殿場線に沿って流れる黄瀬川(きせがわ)に支流の佐野川(さのがわ)が合流するあたりが千福である。
 その中の一軒。旧家と思しき立派な構えのお宅に左図のスダジイが立つ。
 お屋敷の外から拝見した様子では、根元付近で3幹に分かれる樹形で、上記の環境省幹囲データはそれら3本の幹囲を合算したと思われる(測定要項にはそうするよう記されている)。その分を差し引いて考えなければならないが、遠目に見ても、巨大なスダジイであることは間違いない。
 佐野川の向こうに山が迫り、スダジイの前には水田が広がる。普通に見られる日本の田園風景である。
 戦後少し経って、すぐ近くを高速道路が通り、風景が変わった。
 そして、(ここに限ったことではないが)それが象徴するように人々の価値観や生活様式も変わった。人口の都市集中が始まり、企業戦士という言葉が生まれ、自己主張せず謙虚であることを善しとしない風潮が主流となった。「変わらないこと」よりも「変わること」が選ばれる時代になって、風景も目まぐるしく変遷する。
 ここなどはまだ変化が穏やかな方だが、スダジイも目を回しているのではないか。
 こんなことを考えつつ、己(おのれ)も時の流れから置いてけぼりになったように感じてしまうのは、私が年を取りすぎたからだろうか。
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