ページタイトル:有東木白髭神社の大スギ 当サイトのシンボルマーク

画像:有東木白髭神社の大スギ(幹と並ぶ) 名称 有東木白髭神社の大スギ
    (うとうぎしらひげじんじゃのおおすぎ)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 スギ
樹高 35m(注2)
目通り幹囲 7.1m(注2)
推定樹齢 300年以上(注2)
所在地の地名 静岡県静岡市葵区有東木
 〃 3次メッシュコード 5238−62−49
 〃 緯度・経度 北緯35度12分18.6秒
           東経138度22分06.1秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2020年3月15日

注1)静岡県が設置(設置年月不詳)
注2)環境省巨樹データベース(2000年フォローアップ調査)による





 有東木は青笹山(あおざさやま、1558m)から直線距離で約2.7km。方角は西と西北西の間。安倍川(あべかわ)の支流有東木沢を遡ったところ。斜面に広がる集落である。
 有東木は「うとうぎ」と読む。クラシック音楽が好きな私は、「そういえばウート・ウーギ(Uto Ughi)という名前のバイオリニストがいたよな」などとつまらぬことを思いつつ、葛折りを登った。
 思ったより家が多く、驚いた。
 駐車場に設置された記念碑によると、有東木はワサビ栽培発祥の地だそうで、栽培が始められたのはなんと慶長年間(1596〜1615)のこと。今から400年以上も昔である。駿府に入城した徳川家康に献上したところ、家康はたいそう喜び、これを『門外不出の御法度品とした』という。(この碑によれば、当地では、伊豆のワサビは、延享元年(1744)に板垣勘四郎なる人物がここから栽培技術と苗を盗んだのが起源と言い伝えられているらしい)
 大杉の話に移ろう。
 駐車場からワサビ田の先の対岸斜面を見上げると、背の高いスギから成る社叢が見える。そこが白髭神社だ。
 訪問時現在、環境省データには全部で10本の大杉が登録されている(数えたら確かに10本あった)。幹囲7m台(1本)を筆頭に、6m台3本、5m台4本、4m台1本。巨木の森と言って良い。
 左図が7.1mとされたスギだと思われる。環境省要項通りに測定した実測値は643cmだったが、これはこのスギの大きさを正しく表しているとは思えない。現在、上部地面に土が積もって高くなっているように思われる。本来の地表面は、石段の高さにして1〜2段分これよりも低いのではないだろうか。そう考えれば7m台だとしても不思議はない。
 なお、横から境内に入って最初のスギは実測659cm。これも大きい。
 もっとも、どれが一番かと詮索するより、ここでは巨木の森の雰囲気そのものを楽しむ方がいいのかも知れない。
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