ページタイトル:八幡杉 当サイトのシンボル

画像:八幡杉(幹と並ぶ)

画像:八幡杉
名称 八幡杉 (はちまんすぎ)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 スギ
樹高 30m(注2)
目通り幹囲 5.4m(注2)
推定樹齢 500年以上(注3)
所在地の地名 三重県伊賀市治田(注4)
 〃 3次メッシュコード 5236−00−45
 〃 緯度・経度 北緯34度42分24.0秒
           東経136度04分12.3秒
上野市指定天然記念物(1972年4月27日指定)
撮影年月日 2009年7月19日

注1)設置者名・設置年月とも不詳(多分、八幡杉を所有する薬師寺が設置)
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 東海版」による
注3)上記案内板による
注4)2004年11月1日、1市3町2村が合併して伊賀市誕生。旧行政区は上野市





 奈良県との県境近く、旧国道25号を見下ろす高台に立つ大杉。道路からもよく目立つ。
 現在、ここは真言宗与薬山医王院薬師寺の境内だが、かつては、寺の鎮守八幡社の境内であった。大杉も、いわゆる鎮守の森の一員であったらしい。
 明治初年(1868)の神仏分離令によって、八幡社は黒滝神社に合祀されることになったが、木々を移動することはできない。鎮守の森は、寺の所有に帰し、この大杉も「寺の大杉」として人々に愛されてきた旨が、案内板に記されてあった。こうしてみると、「八幡杉」の名は、かつての八幡社を偲ぶことから名付けられたのは明らかである。
 案内板には、八幡杉の霊験について、2つの逸話が記されていた。
 その一。徳川末期(ここがまだ八幡社だった時代だ)、薬師寺で伝法潅頂が行われたとき、これを慶賀するため、大杉のてっぺんに五色の吹き流しを取り付けた。当初、吹き流しは風になびいていたが、4〜5日経つと、なびかなくなった。潅頂法要が終わって、吹き流しを下ろしてみると、それが縦横無尽に結ばれていた。その結ばれ方が複雑で、とても人の業とは思えなかった。これは神が結願の印として与えたのだろうということで、今も宝物として大切に保管している。
 その二。ある日、大杉の梢に、見たこともなく美しい生き物を見つけた。鳥とも獣とも判断がつかなかったが、ある村人が銃口を向けて撃ち落とそうとしたところ、突然、銃が折れた。その村人は深く感じて、その後二度と銃を持つことはなかったという。
 その当時の大杉は、今にもまして威厳のある姿だったに違いない。
 残念なことに、大正13年(1924)の落雷で樹勢を損ね、近年になって大枝が落下した。以前より、姿が悪くなってしまったそうである。
 
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