ページタイトル:榎原神社の夫婦楠 当サイトのシンボル

画像:榎原神社の夫婦楠(夫楠)(幹と並ぶ)

 夫婦楠のうち 男楠 ↓女楠

画像:榎原神社の夫婦楠(婦楠)(幹と並ぶ)
名称 榎原神社の夫婦楠
    (よわらじんじゃのめおとくす)
名称の典拠 なし(注1)
樹種 クスノキ
樹高 35m(注2)
目通り幹囲 7.6m(注2)
推定樹齢 600年(注3)
所在地の地名 宮崎県日南市南郷町榎原甲(注4)
 〃 3次メッシュコード 4731−22−44
 〃 緯度・経度 北緯31度32分18.3秒
           東経131度18分04.7秒(注5)
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2012年8月4日

注1)楠の傍に「夫婦楠」と記された樹名板があったが、夫婦楠は各地にあるので、私のサイトでは神社名を冠して呼ばせてもらうことにした
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 九州・沖縄版」による(何故か環境庁資料には1本しか載っていない)
注3)上記樹名板による
注4)2009年3月30日、日南市に合併。旧行政区は南那珂郡南郷町
注5)これは男楠(左上図)の位置





 JR日南線榎原駅の近くから、小学校の横を通って北の台地に上がると、真っ直ぐ延びる参道に出る。500m以上の直線部分をもつ長い参道である。この突き当たりに、榎原神社が鎮座している。
 境内の建物のうち、拝殿、本殿、楼門、鐘楼は宮崎県指定文化財。(なかでは鐘楼が最も新しく、1842年の築造。大晦日には除夜の鐘も鳴らされるようだ)
 神社縁起そのものの案内板がないので、それら文化財の説明を総合すると、創建は万治元年(1658)。当時、神女として崇められていた内田万寿姫(ますひめ)の進言により、飫肥(おび)3代藩主伊東祐久(すけひさ)が、鵜戸神宮より勧請したことに始まるようだ。
 鵜戸神宮は、明治の神仏分離まで、別当寺院仁王護国寺が管理していた。鵜戸神宮のみならず、寺が鎮守社を祀り、神社に別当寺があるのは、江戸末期までは、ごく普通のことだった。
 鵜戸神宮の分霊を勧請した「榎原山大権現」でも同様であったと思われる。神社に鐘楼とは、と不思議に思う人もいることだろうが、その当時は、それほど奇異なことではなかったのである。
 複雑な屋根の形から、「八ツ棟造り」と呼ばれる拝殿の横に、摂社桜井神社がある。(桜井神社の祭神は、前述の神女、内田万寿姫である)
 その横を通り、小径を奥に向かうと、夫婦楠が立っていた。
 環境省巨樹データベースには1本しか登録されていないけれども、間違いなく2本ある。寄り添ってはいないが、互いに手(枝)を伸ばせば届きそうな位置ではある。
 いずれも、なかなかの大きさである。
 縁結びを御利益の一つとして挙げているくらいだから、神社にとって大切な御神木なのだと思われる。
 
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