ページタイトル:湯の廻のキャラボク 当サイトのシンボルマーク

画像:湯の廻のキャラボク_1


画像:湯の廻のキャラボク_2
名称 湯の廻のキャラボク (ゆのさこのきゃらぼく)
名称の典拠 現地の標柱(注1)
樹種 イチイ
樹高 8m(注2)
目通り幹囲 3.2m(注3)
推定樹齢 400年(注2)
所在地の地名 島根県仁多郡奥出雲町大馬木(おおまき)
 〃 3次メッシュコード 5233−50−45
 〃 緯度・経度 北緯35度07分25.5秒
           東経133度03分51.6秒
島根県指定天然記念物(1969年5月23日指定)
撮影年月日 2025年6月20日

注1)2012年3月1日に奥出雲町教育委員会が設置。ただし天然記念物指定名称は「湯の廻キャラボク」で、2番目の「の」がない
注2)島根県作成の「島根県の巨樹・巨木」(PDF版)による
注3)同上。同資料では「幹周」3.2mとしているが、恐らく株立ち全体の根回りを指していると思われる。幹そのものはこれほど太くない





 キャラボクはイチイの変種。外観上、基本種と次の2点が大きく異なる。
 一つは基本種のように大きくならないこと。キャラボクの幹は地を這うように伸びて、小枝を多く密生する。基本種は基本的に直立し、時に黄金水松のように目を見張る巨木になるものもあるが、キャラボクの幹は幹囲1mを超えることは殆どなく、まして3m超えの巨木になることはまずないと思われる。
 二つ目は葉の様子。キャラボクの葉は基本種より幅がやや広く、軸の回りを螺旋状に互生する。それに対し、基本種の葉は軸に沿って大まかに2列に並ぶように見える。
 樹名の「湯の廻」はこの地の地名であり、当地でたたら製鉄事業を始めて財を成し、松江藩の鉄師(てつし)頭取を務めた名家、絲原(いとはら)家の屋号でもある。(江戸時代には、カタカナで湯ノ廻と書いたのでないかと思う)
 このキャラボクも絲原家と関係があるのだろうか?それとも単に地名からの命名なのだろうか?
 小型で枝葉を密生することから、キャラボクはしばしば庭園樹として植えられる。
 周囲にキャラボクの自生が見られないことから、絲原家かどうかは別にして、このキャラボクも植栽の可能性が高い。
 とすれば、初めは人が手入れしていたのだろう。しかし、現在の姿から想像すると、天然記念物指定を受けた56年前には、もう野生の姿になっていたのではあるまいか。「キャラボク=庭園樹=美しい樹形」という連想からは大きくかけ離れた姿である。
 野草に埋もれつつ、縦横無尽に枝を伸ばす姿に、生命力の凄まじささえ感ずる。
 いわゆる巨木ではなく、少し離れるともう姿を見失うようなサイズだが、私自身はとても強い印象を受けたので、ここに紹介することにした。
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