ページタイトル:筥崎宮の大楠 ロゴ:人里の巨木たち

画像:筥崎宮の大楠_1


画像:筥崎宮の大楠_2


画像:筥崎宮一之鳥居
 筥崎宮一之鳥居
名称 筥崎宮の大楠 (はこざきぐうのおおくすのき)
名称の典拠 なし
樹種 クスノキ
樹高 15m(注1)
目通り幹囲 11.4m(注1)
推定樹齢 伝承800年(注2)
所在地の地名 福岡県福岡市東区箱崎1丁目
 〃 3次メッシュコード 5030−33−34
 〃 緯度・経度 北緯33度36分53秒
           東経130度25分20秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2015年4月3日

注1)環境省巨樹データベース(2000年フォローアップ調査)による
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 九州・沖縄版」による





 福岡市東区役所の東南東600mほどのところに筥崎宮がある。いわゆる八幡神である応神天皇ほか2柱を祭神としているので、筥崎八幡宮と呼ばれることもある。宇佐、石清水とともに日本三大八幡宮とされる大きな神社である。(筥崎宮公式サイトによる)(宇佐、石清水、鶴岡の三つを三大八幡とすることもある)
 鎮座地の地名は箱崎。JR鹿児島本線の駅名も箱崎。音(おん)は「はこざき」で同じだが、文字は異なる。敢えて「筥」の文字を避けているようだ。筥崎宮に敬意を表してのことだろうか。地下鉄の駅名に至っては、なんと、「箱崎宮前」なのである。もっとも、「はこざきぐうまえ」ではなく「はこざきみやまえ」と読むようだが。
 海の近くから参道がずっと延びている。
 文永の役(1274)では、元(げん)・高麗(こうらい)連合軍の襲撃を受け、社殿が焼失した。その社殿を再興するにあたり、亀山上皇が納めたという「敵國降伏」の宸翰が残されている。(この「敵国降伏」については、上記公式サイトの電子ブックに詳細な記述あり)
 さて、クスノキであるが、一之鳥居(他の神社と異なり、筥崎宮では社殿に最も近い位置に立つ鳥居を一の鳥居としている)の先。向かって右手に立っている。
 枯死した部分が多く、全盛期と比べ、生命の規模は遙かに小さくなった。それがかえって、安定した状態を作っているのかも知れない。
 大クスからさらに進むと、楼門の近くに筥松(はこまつ)と呼ばれる神木がある(巨木ではない)。応神天皇の胞衣(えな)を箱(筥?)に入れてこの地に納めた。その目印として植えた松だというのである。(もちろん現存する松は、その何代目かの子孫ということだろう) 筥崎宮の名はそこから生じたとされているらしい。
 なお、筥崎は禁字だが、筥松はそうでもないようで、筥松という地名は現存する。
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