ページタイトル:神宮院大銀杏 当サイトのシンボル

画像:神宮院大銀杏(幹と並ぶ)


画像:神宮院大銀杏
名称 神宮院大銀杏 (じんぐういんおおいちょう)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 イチョウ
樹高 40m(注2)
目通り幹囲 5.6m(注2)
推定樹齢 伝承800年(注2)
所在地の地名 福岡県田川郡香春町香春(殿町)
 〃 3次メッシュコード 5030−46−18
 〃 緯度・経度 北緯33度40分49.9秒
           東経130度50分49.7秒
福岡県指定天然記念物(1960年8月12日指定)
撮影年月日 2010年3月20日

注1)設置者名・設置年月とも不詳
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 九州・沖縄版」による





 香春岳(かわらだけ)は3つの峰から成る山の総称である。その二ノ岳(標高468m)の東麓に、天台宗賀春山神宮院がある。
 下図の石像でもお分かりのように、神宮院は、天台宗開祖伝教大師最澄との深い関係を伝えている。

画像:神宮院境内の最澄坐像

 「叡山大師伝」(最澄の高弟仁忠が書いたと考えられている最澄の伝記。原本はなく、滋賀県大津市石山寺に伝わる写本は国重文)によると、延暦2年(803)、入唐前に香春神社に詣でた最澄が、帰国後の弘仁5年(814)、神恩報謝のため「賀春神宮寺」で法華経を講じた。同書には、「即便建法華院、渡法華経、今呼賀春神宮院是也」と記されているそうだ。(平凡社「福岡県の地名」より孫引き)
 神宮院境内に「伝教大師御帰朝遺跡」と刻んだ大きな石柱が立っているのは、そのような理由による。
 イチョウが生を受けたのは、もっとずっと後代のことだ。
 単幹ですらっとハンサムなイチョウである。雌ということなので、秋には多数のギンナンが実ることだろう。
 香春岳の一ノ岳は、石灰石の採取ですっかり姿が変わってしまった。神宮院下の道路を、石灰石を運搬する大型トラックが行き交う。
 二ノ岳の方はまだ自然が多く残り、野猿が住み着いているようだ。ときどきはイチョウのところまで遊びに来ることもあるのだろうか。
 
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