ページタイトル:猿羽根楯跡の親杉 ロゴ:人里の巨木たち

画像:猿羽根楯跡の親杉 名称 猿羽根楯跡の親杉
    (さばねたてあとのおやすぎ)
名称の典拠 天然記念物指定名称
樹種 スギ
樹高 30m(注1)
目通り幹囲 6.8m(注1)
推定樹齢 500〜650年(注1)
所在地の地名 山形県最上郡舟形町富田字楯山
 〃 3次メッシュコード 5840−02−02
 〃 緯度・経度 北緯38度40分37.8秒
           東経140度16分52.8秒
山形県指定天然記念物(2011年2月4日指定)
撮影年月日 2015年5月27日

注1)山形県の公式サイト「山形の宝」による





 小国川(おぐにがわ)が最上川(もがみがわ)に合流する場所には、数段の河岸段丘が発達し、その上面にも下面にも水田が広がっている。
 富田(とみた)の集落は、合流点の東の山裾。山地が控えめに迫り出したかのような、段丘下面より少しだけ高い場所に出来た集落である。
 集落の南に、小さな谷を挟んで、標高100mほどの山塊が東西に延びている。富田自体も50mほどの標高があるので、ほんの小山といった感じだ。
 14世紀から16世紀にかけて、この山上に猿羽根楯(猿羽根城)があった。猿羽根(さばね)は、ここが富田となる前の地名であるが、城主自身も猿羽根氏を名乗っていたようだ。(「町立冨長小学校」の名前で設置された案内板による)
 その楯跡に、猿羽根氏手植えと伝える「親杉」が立っている。
 集落内、一軒の家の近くから楯跡(城跡)に登る小道があり、入口に案内表示がある。ウッドチップを敷き詰めた道は歩きやすく、早足で、親杉まで約5分。
 親杉は本丸跡の北端近く。途中で2幹に分かれ、数多くの枝を満載している。枝のなかには枯れたものも多数。
 植林された優等生のスギたちとは大違い。凄まじい形相のスギだ。
 猿羽根楯の最後の主、義舜(よしずみ)は、山形城主最上義光(もがみよしあき)との戦さに敗れ、自刃したという。そんなことが脳裏をよぎったせいか、鎧武者が立ち往生した姿のようにも思われた。
ボタン:山形県の巨木リストに戻る ボタン:トップページに戻る