ページタイトル:水神社の大樟 当サイトのシンボル

画像:水神社の大樟

画像:水神社の大樟(幹と並ぶ)
名称 水神社の大樟 (すいじんしゃのおおくす)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 クスノキ
樹高 21m(注2)
目通り幹囲 8.2m(注2)
推定樹齢 300年以上(注2)
所在地の地名 福岡県朝倉市山田字恵蘇宿(注3)
 〃 3次メッシュコード 5030−06−30
 〃 緯度・経度 北緯38度21分54.9秒
           東経130度45分32.1秒
福岡県指定天然記念物(1963年1月16日指定)
撮影年月日 2009年8月1日

注1)福岡県教育委員会が設置(設置年月不詳)
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 九州・沖縄版」による
注3)2006年3月20日、1市2町が合併して朝倉市誕生。旧行政区は朝倉郡朝倉町





 国道386号を挟み、木の丸御殿跡に建立された恵蘇神社の反対側に、水神社がある。
 ここには、筑後川に平行して築かれた堀川用水(国指定史跡)の取入口である山田堰がある。
 堀川用水の開削は寛文3年(1663)。
 60年後の享保7年(1722)には取水口付近に土砂が堆積して十分な水量が得られなくなったため、岩盤がむき出しになっているこの場所に、長さ11間、内法(うちのり)5尺四方のトンネルを穿ち、新たな取水口とした。手作業で岩盤をくりぬくのは大変な難工事である。その際、工事の安全を祈って水神様が祀られたのだという。当然、水の恵みに感謝すると同時に、その後の用水が順調に稼働するよう祈願するためもあったことだろう。
 その後さらに、安定的に取水量を増やすことができるよう、突堤井堰が石畳で嵩上げされ、取水トンネルの内法が10尺四方に拡大された。この山田堰が築造されたのが寛政2年(1790)。
 かつては、国道から筑後川に向かって、地面が傾斜していたと思われるが、現在、水神社境内は水平面である。クスノキが立つあたりは、約2mほど埋め立てられたという。
 埋め立てられたことは、当のクスノキの地際の幹の様子を見てもわかる。クスノキ特有の力強い根張りは、すっかり地中に隠れている。
 現状でもなかなかの巨木だが、かつての姿はさらに逞しかっただろうと思われる。
 
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